天使の想い箱ができるまで

「天使の想い箱」の製作の様子を、

20枚の写真で詳しく紹介しています。

「天使の想い箱」の7つの工程


※閲覧したい工程をタップしていただくと、その工程の説明文に飛ぶことができます。

★1. 厳選したふたつの無垢材


「天使の想い箱」は、お空っ子たちが安心してくつろげるように、ふたつの無垢材を使用しています。

背面の丸棒には、格式の高い建築物や家具にも使用されている国産桧

この間を抜ける風は、きっとお空っ子たちの頬を優しくなでてくれるはず。


そして、もうひとつの素材には、雲のような優しい色合いの中にかすかに光沢を感じさせる唐檜(とうひ)をセレクト。

世界一高級なバイオリン「ストラディバリウス」のトップ材と同一です。


これらの素材を、大切なおうちに仕上げるため、まず仕入れた材料の中から節・割れ・反りが少ない材料を選びます。

材料を選んだら、次は製材です。

製材とは、丸太を一枚板へと加工するための工程作業です。

木目は重要なデザインの一部になるため、木目を最大限活かすために、丸太をどの位置にどの角度から切り落とせば良いかなどの、検討を重ねます。

★2. 数年単位でじっくり行う乾燥


伐採したばかりの丸太は、自身の約1~1.5倍(100%~150%)の豊富な水分を含んでいます。

そのため、光や風にさらされながら、蓄えた水分を発散させ、含水率が15%程度になるまで数年単位でゆっくりと自然乾燥させます。

自然乾燥させた後、より含水率を下げるために人工乾燥(高温乾燥)を行います。

野菜や果物も、保存用に乾燥させると生の状態より小さく縮みます。

木材も野菜や果物ほど、目に見えて縮むことはありませんが、乾燥の過程で収縮などの現象は起こっています。

そのため、乾燥しきらない無垢材を使用したら、後々、割れや反りなどが出る可能性が高くなります。

そのようなことにならないために、天使の想い箱を製作する前に、「自然乾燥」と「人工乾燥」の2工程で数年単位の時間をかけてしっかり乾燥させているのです。

★3. 良質な部位をカット(粗木取り)


自然乾燥、人工乾燥させた無垢材は反っていたり、凹凸があったりするため、良質な部位を選別し、必要なサイズにカット【粗木取り(あらぎとり)】します。

粗木取りの作業も、一度では終わりません。

一度粗木取りした後、1か月ほど自然乾燥させます。

その後、再度粗木取りを行い、さらに数日間、乾燥させます。

このように、粗木取りと乾燥を繰り返すことで、割れ、反り、ねじれを限りなくゼロにしていくのです。


最後にカンナを掛け、板の厚みを均一に整えながら、手触りを滑らかにします。

木のごつごつとした強さが、すべてを包み込むような温かさ、優しさとなっていきます。

とても時間の掛かる作業ですが、お空っ子たちが過ごす大切なおうちです。

永く安心して、大切なお子さまとともにお過ごしいただけるよう、私たちも大切に手をかけています。

「天使の想い箱」がお手元に届いたら、ぜひ、この優しさに手を触れて、顔を寄せて、無垢材の良い香を一緒に感じてみてください。

★4. 可愛らしい形に無垢材をカット(切り出し)


「天使の想い箱」に使用するパーツ(もくもくとしたアーチ状の側板、地板や天板など)をイメージして無垢材をカットします。

両端を平行に切り出すためには熟練した高度な技術が必要です。

この工程の良し悪しで最終的な製品のクオリティが決まるため、非常に繊細な工程です。

切り出した無垢材は、よく見るとざらざらと毛羽立ちしています。

毛羽立った側面を、ルーター加工機を用いて滑らかに研磨しながら、無垢材全体に丸みを持たせます。

そうすることで、天使の想い箱がまるまると可愛らしい印象へと変化していきます。

「天使の想い箱」の背面に使用する半丸棒は、乾燥を終えた国産桧の無垢材から、一本ずつ、丸棒状に切り出し、それを半分にカットします。

★5. そら・さくら・つきいろに色付け

お空っ子らしい色ってどんな色だろう?

そこから検討を始め、300名以上の天使ママ・パパからいただいたアドバイスを参考に何度も試作を重ねながら、色味を決めました。


そうして決まった「そらいろ・さくらいろ・つきいろ」。


お空っ子らしい優しい色に調合し、それぞれの無垢材に色付けします。

色付けの前に下地として、それぞれのパーツを水で塗って、無垢材の毛羽たちを誘導させます。

その後、サンドペーパーを使って表面を磨くことで、より、滑らかな手触りに仕上がります。



それぞれのパーツに合った色に調合してから、手作業で色味付けを行います。

無垢材自体にも色があるため、その色味に反しないよう、色味の濃さ・塗る量を調整し、無垢材自体の素材の良さを残しながら、色付けしていきます。

★6. 色付けしたパーツ同士の組み立て

「天使の想い箱」背面の半丸棒が、等間隔になるように、半丸棒の間に木板(治具)を並べます。

もくもくとしたアーチ状の板と側板との接合には、それぞれのパーツの接合部分に溝を掘り、細い木の板をはめることで、耐久性を高めています。

京都府で作られている「指物」は金釘などの接合道具を使わずに、木と木を組み合わせて製作する木工芸で、京指物(きょうさしもの)と呼ばれ、平安期が起源とされる伝統的な日本工芸です。

天使の想い箱は、京指物で使われる技法のひとつ「雇い実(やといざね)」を用いて木と木をつなぎ合わせ、組み立てています。


「天使の想い箱」と永く一緒に過ごしていただけるように、このように、一工夫を加えています。

パーツ同士をつなぎ合わせた後に、より強度を保持するために、それぞれのパーツの接合部分に木釘を打ちます。

一般的によく使われる鉄釘は、取り扱いは簡単ですが、長い年月が経つと徐々に腐食し始め、周りの木材もがもろく割れてしまいます。

そのため、鉄釘と比べ、ひと手間もふた手間もかかりますが、一生涯ともに過ごしていただくために「天使の想い箱」では木釘を使用しています。


飛び出した木釘をのこぎりでカットします。


凹凸が出ないように、木釘を削り取ったあと、さらに表面を繊細に整えます。その後、木釘部分に色付けをします。


これら全ての製作工程を終えた後、全体を細かく確認します。

品質上、問題がないこと確かめた上で、一つ一つ心を込めて梱包し、みなさまに「天使の想い箱」をお届けしています。

★7 最後にお伝えしたいこと

わたしたちは、「天使の想い箱」をお迎えいただいたお子さまとみなさまが、一生涯ともに過ごしていただくことを想定しています。

そのため、ここまでお伝えしたような工程を、一つ一つ心を込めて、手作業で製作しています。


「天使の想い箱」が、あなたやお空のお子さまとの、大切な繋がりのきっかけとなり、心の支えになることを心から願っています。


このたびは、大切なお子さまのおうちに「天使の想い箱」を検討して下さり、誠にありがとうございました。